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軽貨物ドライバーが経費にできるもの一覧!プライベートと兼用する際のルールも解説

Edited by

RAISEON JOURNAL 編集部

軽貨物ドライバーが経費にできるもの一覧!プライベートと兼用する際のルールも解説

「ガソリン代や車の維持費以外に、どこまで経費にしていいの?」「食事代やスマホ代は経費で落とせる?」「勘定科目の仕訳がわからない…」軽貨物ドライバーとして個人事業主になると、確定申告に向けて経費の判断に迷うことがあるかもしれません。

事業の売上につながる支出であれば、多くの項目を経費として計上でき、支払う税金を抑えて手取り額を増やすことが可能です。しかし、プライベートとの兼用分を分ける「家事按分」のルールや、絶対に経費にしてはいけないNG項目を知らないと、税務調査でペナルティを受けるリスクもあります。

本記事では、軽貨物ドライバーが経費にできるもの・できないものを解説し、食事代や按分のルールなど判断に迷いやすいポイントも丁寧にお伝えします。確定申告で損をしたくない方は、ぜひ最後までお読みください。

軽貨物ドライバーとして経費にできる基準は「事業の売上に直結するか」

個別の品目を確認する前に、まずは税務上の大原則を押さえておきましょう。経費として認められるかどうかの判断基準はシンプルで、「その支出が事業の売上を得るために必要かどうか」の一点に尽きます。

たとえばガソリン代は配達をするために欠かせず、事業との関連が明確なため経費として計上できます。一方で、プライベートの外食代や趣味のグッズは事業と無関係なため経費にはなりません。「なんとなく仕事っぽい」という感覚ではなく、「この支出がなければ売上を得られなかったか?」という視点で判断するのが基本です。

また、どれだけ事業上の支出であっても、領収書やレシートなど支払いを証明する書類が非常に重要であり、原則としてこれらの証拠がないと経費として認められにくくなります。領収書をもらい忘れた場合でも、請求書やクレジットカードの利用明細、銀行の振込記録など、他の書類で支払いの事実を客観的に説明できるようにしておくことが大切です。レシートはもらったその日にファイルへ保管するなど、日頃から証拠を残す習慣をつけることが確定申告をスムーズに乗り越える第一歩と言えます。

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軽貨物ドライバーとプライベートと兼用するなら「家事按分」が必須

軽貨物ドライバーのなかには、自家用車やスマートフォンを仕事とプライベートの両方で使っている方も多いでしょう。この場合、全額を経費にすることはできません。事業で使った割合だけを経費として計上する「家事按分(かじあんぶん)」のルールを正しく理解しておくことが重要です。

家事按分とは?

家事按分とは、プライベートと仕事の両方で使うものの費用を、使用割合に応じて「事業用分」と「個人用分」に分けて計上するルールです。

たとえば、1台のスマートフォンを仕事とプライベートで半々(50:50)で使っている場合、月の通信料が10,000円だとすると、経費として計上できるのは5,000円(50%分)です。自家用車であれば、1か月の総走行距離のうち業務で走った距離の割合が按分の根拠となります。たとえば総走行距離500kmのうち業務走行が350kmであれば、事業割合は70%です。

重要按分の比率に絶対的な正解はなく、実態に合った合理的な割合を自分で設定します。大切なのは「根拠を説明できること」と「毎年同じ基準で処理し続けること(継続性の原則)」の2点です。

走行距離や使用日数で「客観的な根拠」を残す

家事按分で最も重要なのは、設定した割合を客観的な記録で裏付けられるようにしておくことです。もし税務調査が入った際に「なぜ事業割合を70%にしたのか」を説明できなければ、経費として認めてもらえないリスクがあります。

記録として有効なものの例を挙げます。

  • 走行距離の記録:月初・月末の走行メーターの数値と、業務走行距離の内訳をメモしておく
  • 稼働日数の記録:業務で使った日付(配達実績など)をスマホのカレンダーやアプリで管理する
  • 通話履歴・利用明細:スマホを仕事で使った通話の記録を保存しておく

「だいたいこれくらい」という感覚ではなく、数字で示せる証跡を残しておくことが税務対策の基本です。なお、自宅の家賃や光熱費の按分割合など、判断が難しいケースについては税理士に相談することをおすすめします。

軽貨物ドライバーが経費にできるもの一覧

ここでは、軽貨物ドライバーの日常業務で発生しやすい支出を、仕訳に使う勘定科目とともに解説します。なお、ここで示す勘定科目は一般的な処理例であり、使用する会計ソフトや税理士の方針によって科目名が異なる場合があります。一度決めた科目は毎年一貫して同じ処理を続けることが大切です(継続性の原則)。

支出の種類 勘定科目 主な内容
ガソリン代・修理代・車検代 車両費 車を走らせるための費用
駐車場代・高速代・公共交通費 旅費交通費 業務上の移動にかかる費用
月極駐車場・自宅家賃(按分) 地代家賃 事業で使う場所の費用
電気代・ガス代(按分) 水道光熱費 自宅兼事務所の光熱費
スマホ代・地図アプリ料金 通信費 業務で使う通信にかかる費用
台車・軍手・文房具など 消耗品費 10万円未満の少額備品
自賠責保険・事業用任意保険 保険料 事業用車両の保険費用
車両ローンの利息部分 利子割引料(支払利息) ローンの元本は対象外
軽自動車税・個人事業税など 租税公課 事業に関係する税金
取引先との飲食・贈答品 会議費・接待交際費 事業上の相手との費用
車両本体・高額備品 減価償却費 10万円以上の資産を複数年で計上

車両費

ガソリン代、車検代、修理・メンテナンス代、オイル交換代、洗車代など、車を走らせるために直接かかる費用は「車両費」として計上するのが一般的です。

軽貨物ドライバーにとってガソリン代は毎月の大きな出費になるため、給油のたびに必ずレシートを保管するか、クレジットカードでの支払い明細を活用しましょう。自家用と業務用を兼用している場合は、走行距離の割合で家事按分します。なお、高速道路のETC料金は「旅費交通費」でまとめることが多いですが、「車両費」に含める処理も誤りではありません。継続して同じ科目を使い続けることが重要です。

旅費交通費

業務で発生したコインパーキング代、高速道路のETC料金、業務のために乗った電車・バスの運賃などは「旅費交通費」として計上します。

配達中に駐車場に停めた際の料金は、その都度領収書やレシートを取得しておきましょう。ETCカードを使っている場合は、利用明細が証拠書類となります。電車・バスを使った場合は交通系ICカードの明細を定期的に印刷・保存しておくと管理が楽です。なお、本人のプライベートな移動には適用できないため、業務との関係が明確な移動のみ計上してください。

地代家賃

月極駐車場の契約費用は「地代家賃」として全額経費にできます。軽貨物ドライバーにとって駐車場代は毎月固定でかかるコストのため、必ず把握しておきたい項目です。

POINTまた、自宅の一部を事務所として使っている場合(帳簿付けや荷物の一時保管など)は、自宅の家賃を家事按分した分も地代家賃として計上できます。たとえば自宅全体の面積のうち事務所として使う部屋の割合が10%であれば、月の家賃の10%が経費として認められます。賃貸契約書が証拠書類となるため、手元に保管しておきましょう。

水道光熱費

自宅の一部を事務所として使っている場合、電気代・ガス代・水道代なども家事按分の対象です。「仕事で使っている部分の割合」を設定して按分した金額を「水道光熱費」として計上します。

ただし、軽貨物の配達業務はほぼ外での作業であるため、自宅での業務時間が少ない方は按分割合も自然と低くなります。実態とかけ離れた割合を設定すると税務調査で否認されるリスクがあるため、無理に高い割合を設定せず、実情に合った数字にとどめておくことが安全です。

通信費

スマートフォンの月額料金、インターネット回線代、切手代・封筒代のほか、配達に使う地図アプリの利用料や、会計・確定申告に使うクラウドソフトの月額・年額費用も「通信費」として計上できます。

スマートフォンをプライベートと兼用している場合は家事按分が必要です。また、クラウドソフトはCDパッケージなどの買い切り型の場合は「消耗品費」が一般的です。利用形態に合わせて科目を選び、毎年同じ処理を継続しましょう。

消耗品費

台車、スマホホルダー、軍手、養生テープ、段ボール、文房具類、ドライブレコーダーなど、仕事に使う物品は「消耗品費」として計上できます。

一般的には取得価額10万円未満の物品が消耗品費として一括処理されます(※青色申告者の場合は30万円未満の資産について一括で経費計上できる特例が適用される場合があります)。購入時のレシートを保管しておけば問題なく計上できます。日用品と混同しないよう、業務専用として購入したものに限り経費として扱ってください。

保険料

軽貨物車両の自賠責保険料(自動車損害賠償責任保険)と、黒ナンバー取得後に加入する事業用任意保険の保険料は、どちらも「保険料」として計上できます。

事業用任意保険は自家用に比べて高額ですが、業務上の事故リスクに備える必須コストとして確実に経費に計上しておきましょう。なお、自賠責保険料の取り扱いは契約期間や経理方法によって異なる(支払った年に全額計上するか、期間按分するか等)ため、会計ソフトや税理士へ確認するのが確実です。

利子割引料

車両をオートローンで購入した場合、毎月の返済額のうち「利息部分のみ」が経費として計上できます。元本の返済分は経費にならない点が最も間違えやすいポイントです。

注意ローン会社から送付される「返済明細表」には元本と利息が分けて記載されています。毎月の利息額を「利子割引料」(会計ソフトによっては「支払利息」と表示される場合もあります)として仕訳してください。元本も経費にしてしまうと二重計上になるため注意が必要です。

租税公課

軽自動車税、自動車重量税、個人事業税など、事業活動に関係して発生する税金や公的な費用は「租税公課」として計上できます。

一方、所得税や住民税は「租税公課」として経費にはなりません。「事業の活動自体に課税されるもの」は経費になり、「所得(もうけ)に対して課税されるもの」は経費にならない、と覚えておくとシンプルです。納付書や振込明細を証拠として保管しておきましょう。

会議費・接待交際費

取引先や委託会社の担当者との打ち合わせで使ったカフェ代や食事代は「会議費」、お中元・お歳暮などの贈答品代や接待飲食費は「接待交際費」として計上できます。

ただし、個人事業主自身の日常的な食事代は、原則として生活費にあたるため経費にはなりません。「誰と」「どんな目的で」使ったかをレシートの裏にメモしておくと、税務調査時に説明しやすくなります。接待交際費は金額の多寡だけでなく、事業との関連性や支出内容を説明できることが重要です。

減価償却費

10万円以上で購入した車両本体、パソコン、高額なカメラ・タブレットなどは、購入した年に全額を経費計上するのではなく、資産の「耐用年数」に応じて毎年少しずつ経費に分けて計上します。これが「減価償却費」です。

たとえば、耐用年数2年の車両を50万円で購入した場合、1年あたり25万円ずつを減価償却費として計上します。ただし、中古車の耐用年数は車両の経過年数によって計算されるため、一律に2年とは限りません。減価償却の計算は複雑なため、会計ソフトの自動計算機能を使うか、税理士に確認しながら処理するのが確実です。

軽貨物ドライバーが経費にできないもの

経費として計上できる範囲は広いですが、一見「仕事に関係しそう」に見えても経費にならないものも存在します。誤って計上してしまうと税務調査で指摘を受けたり、追徴課税になるリスクがあります。あらかじめNGの代表例を把握しておきましょう。

借入金の元本

車両をローンで購入した場合、毎月の返済額のうち「元本部分(借りたお金の返済分)」は経費になりません。経費にできるのは利息部分のみです。

これは非常に間違えやすいポイントと言えます。たとえば月々の返済が30,000円で、そのうち元本が25,000円・利息が5,000円であれば、経費計上できるのは5,000円に限られます。

注意ローン会社から届く返済明細表には元本と利息が分けて記載されているため、必ず確認してから仕訳しましょう。元本返済は「借りたお金を返しているだけ」であり、必要経費には該当しない点に注意してください。

社会保険料・生命保険料

国民健康保険料、国民年金保険料、個人で加入している生命保険・医療保険の保険料は、事業の「経費」にはなりません。

これらは確定申告における「所得控除(社会保険料控除・生命保険料控除など)」の対象となり、税金の計算において一定額を差し引けますが、「経費(必要経費)」として事業の収支に計上できるものではありません。ただし、事業用の自動車保険や損害保険などは経費として計上可能です。「経費」と「個人の所得控除」は別の概念であり、混同しやすいため意識して区別しておきましょう。

交通違反の「反則金・罰金」

配達中に駐車違反や速度超過などで切られた反則金・罰金は、どんな理由があっても経費として認められません。

「仕事中に発生したコストだから経費になるはず」と考える方もいますが、税法上、法律違反に対するペナルティは公序良俗に反するとして経費計上が明確に否定されています。なお、業務中の事故に伴う損害賠償金や示談金については、事故の内容や事業との関連性(重大な過失の有無など)によって経費にできるかどうかの取扱いが異なるため、税理士へ確認することをおすすめします。

業務外の支出

個人的な日常のランチ代、プライベート用の衣服・靴、趣味で購入した物品など、事業と無関係な支出は一切経費にできません。

「なんとなく仕事の役に立つかも」という感覚で計上してしまうと、税務調査の際に否認されるリスクがあります。たとえば普段着として着られる衣服は業務専用ではないため対象外です。事業との関連性が明確に説明できるものだけを経費として計上するという原則を、日頃から意識しておくことが大切です。

軽貨物ドライバーの経費についてよくある質問(FAQ)

ここでは、軽貨物ドライバーの方から特によく寄せられる、判断に迷いやすい経費の疑問に回答します。

Q. 配達中のランチ代や飲料代は経費として計上できますか?

A. 原則として経費にはなりません。

ランチ代や飲料代は「個人の生活費(食費)」に該当するため、たとえ仕事の合間に摂った食事であっても経費として認められないのが税務上の原則です。「仕事中だから経費になる」という判断は誤りなので注意しましょう。

ただし、例外があります。取引先の担当者や委託会社のスタッフと打ち合わせを兼ねて食事をした場合は、「会議費」または「接待交際費」として計上できます。その際は「誰と・どんな目的で食事をしたか」をレシートにメモしておくことが重要です。打ち合わせ等を伴わない自分1人の日常的な食事代は、生活費とみなされるため経費にはできません。

Q. 普段着ている服や靴は「消耗品費」として計上できますか?

A. 普段着として着られる服・靴は、原則として経費にできません。

「仕事でも使っているから」という理由だけでは経費として認められません。税務上、衣服や靴が経費になるのは「業務専用であることが明確なもの」に限られます。たとえば、委託会社から指定された制服・ユニフォーム、業務専用の安全靴(鉄芯入りの作業靴など)は経費計上できます。

一方で、スニーカーやチノパンなどは「プライベートでも着用できる」と判断されるため、原則として対象外です。「私服と兼用できない・業務専用」という点が経費認定のポイントと言えます。

Q. 開業する前に買った台車や文房具も経費にできますか?

A. はい、「開業費」として経費にできます。領収書は捨てずに保管してください。

開業前に事業の準備のために購入した物品(台車、文房具、作業手袋など)や支払った費用(開業のための研修受講料、印鑑作成代など)は、「開業費」という科目でまとめて計上できます。

開業費は繰延資産として扱われ、開業した年に全額を経費にすることもできますし、複数年に分けて任意の金額を償却(任意償却)することもできます。いずれの場合も、開業前に発行された領収書が証拠書類になるため、「まだ開業していないから不要」と捨ててしまわないよう注意してください。領収書の日付が開業日より前でも、事業準備のための支出であれば有効です。

正しい経費管理で軽貨物ドライバーとしての確定申告を乗り越えよう

軽貨物ドライバーとして個人事業主で活動する以上、確定申告と経費管理は避けて通れません。ガソリン代や保険料といった分かりやすいものから、家事按分が必要な通信費・地代家賃まで、正しく把握して計上することが適正な申告と節税につながります。

「経費になるかどうかわからない」という支出があれば、まずは領収書やレシートを保管しておくことを徹底してください。捨ててしまった後では支出を証明できなくなる可能性があります。会計ソフトを活用すれば日々の記帳や集計の負担を軽減できるため、早い段階から管理体制を整えておくとよいでしょう。

軽貨物ドライバーとしての収入を最大限に手元へ残すために、この記事を確定申告の際の参考としてお役立てください。

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